2017年07月26日

一番強い横綱が一番稽古する ~祝 白鵬 1050勝~

横綱白鵬が平成29年の名古屋場所12日目で魁皇の持つ1,047勝の最多勝記録に並び、千秋楽で1,050勝、39回目の幕内最高優勝を果たした。
 
白鵬は入門当時 175センチ、68kgで私より少しだけ大きいくらいだった。2001年3月場所初土俵では3勝4敗と負け越している。ここから、2004年5月新入幕、2006年5月初優勝と続き、気の遠くなるような勝ち星を積み重ねて現在に至るわけだが、テッポウや四股などの基本的な稽古を今なお怠らないとテレビで解説していた。こつこつと継続した努力が実を結んだわけで実に素晴らしい。
勝率や負け数を考えると、まだまだ記録は伸びると思うが、“張り差し”や“カチ上げ”などはできれば少し控えて、前人未到の高みに向けて、『修証一等(注)』の精進を続けていただくことを願っている。
 
(注)修証一等について
道元禅師の正法眼蔵「弁道話」で“修証これ一等なり“すなわち修行と証(さとり)は別のものではないと示しておられる。
修行することと悟ることは同等で修行して坐禅する姿がそのまま仏さまのお姿ということだが、私は修証一等を、
一番強い横綱こそが(ひたすら)一番稽古することだ、というように理解した。
これまでこの解釈が間違っていたというようなケースに合ったことはないと思っている・・・・。
 


2016年08月09日

イチロー3000本安打・・・百不当のイチローなり

平成28年8月8日、米大リーグ・マーリンズのイチロー外野手が3,000本安打を達成した。日本での1,278安打を加えるとピートローズの4,256安打も超えるすごい記録である。
イチローは、日米通算4,000本安打を達成したとき、
『4,000の安打を打つには、8,000回以上悔しい思いをしてきた』
と言っている。
成功には失敗の積み重ねと失敗してもあきらめないで続けることが必要であるが、失敗のたびにきちんと検証できる失敗をしてきたのだろう。
これに関して、浅草のお寺で一緒に説法を聴いた友人から
『いまの一当は、むかしの百不当の力なり、百不当の一老なり』
というメールをもらったことがある。
ようやく当った「一当」はそれまでの百回のハズレを積み重ねた鍛錬があったからこそだという意味であり、
道元禅師「正法眼蔵」の中の
『仏道の修行をひたすら求めていくうちにようやく真実のさとりの道を得ることができる』・・・という一節である。
イチローの記録はまさに”百不当のイチロー”であった。
また、今回の記録についてイチローはインタビューの中で、
『僕が何かすることで、僕以外の人たちが喜んでくれることが今の僕にとって何よりも大事ということを再認識した瞬間だった』
と答えているが、哲人にふさわしい。
イチロー選手ほど頂上を極めるようになると、フッと悟るような経験があり、それをいくつも積み重ねた心境なのだろう。
”求道の精神”の根本はどんな世界でも共通するものがある。
オリンピックでの日本人の活躍とも重ね合せて、大変うれしいニュースであり、よい刺激をいただきました。


 


2015年11月01日

経営理念2・・・利他のこころについて

アサ倉工業は、安全・品質・納期・コスト管理の徹底と、創造力を発揮し、お客さまに信頼と真の満足をお届けします。
<補足>
注釈に記した「利他のこころ」について説明します。
当社も創業して何年かは利益が出ず、お金もない苦しい状況が続きました。
十数年経ったころでしょうか、何とか業績が上向いてきたので、その訳を創業者の父に尋ねたらこう言いました。
”これまで、儲けよう、儲けようと思ったときは儲けることができなかったが、注文してくれたお客さんや仕事を回す同業仲間をどうしたら儲けさせてあげられるかを考えるようになったら、少し利益が出せるようになった・・・。”
経験でたたき上げた人ですが経営の要諦だと思います。
今から八百年ほど前に道元禅師は『利行は一法なり(注)』と断じておられます。

(注)   愚かな人は、人助けを先にすれば、自分は損をすると考えてしまうが、そうではない。利行の道理は一つで、自分と他人を比較するような対立が無く、自分も他人もともに利益を受けることができる。
・・・・・愚人(ぐにん)おもわくは利他を先とせば自らが利省かれぬべしと、しかにはあらざるなり、利行は一法なり、あまねく自他を利するなり。・・・・・                      
 




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