2016年04月13日

アサ倉製品(Made by ASAKURA)の誇り と山本周五郎 箭竹(やだけ)

「会社案内」を作り直す時に、一言で想いが伝わるようなメッセージをつけようと思って、浮かんだのが、「メードイン アサ倉」と「誇り(Pride)」。
メードインジャパンには安心のイメージがあり、加工製造職人の誇りも訴求したかったのであるが、念のため英語の得意な友人に確認すると、made inの後には場所を表す語句がくるので、"made by"に直すべしという回答。
当社が提供する製品にこそこだわりを持ちたいということで出来上がったコーポレートメッセージは「PRIDE OF THE PRODUCTS MADE BY ASAKURA」と長たらしくなってしまった。
しかし、このメッセージを反映して、検査部門のミッションがすんなり 『顧客と約束した規格、公差から外れた製品は出荷しない、顧客に渡さない』 に決まる。

ここから先は私の趣味の世界であるが、山本周五郎の「日本婦道記」に「箭竹(やだけ)」という短編小説がある。
徳川4代将軍家綱が、弓を射ると
『矢はまるで光の糸を張ったように飛び、・・こころよい音をたてて的につき立った。・・・よく注意してみると「大願」という文字が彫りつけてあるのだった』
というところから始まり、その出所を調べろという将軍の申しつけを受けて、岡崎の水野けんもつ忠善が製作者「みよ」を見つけ出し「大願」の訳をただすという物語である。
武士の妻の忠義というのがテーマであるが、
『大願の二字はけんもつの目にこそ触れめとて彫り付け候ものに・・・おそらくはみよの一心を神明の加護せさせたまうところと存じそろ』
というくだりではつい目がうるんでくる。魂を込めて作るとはこういうことであろう。

誇りというと”誇示、誇大”というイメージがあるが、アサ倉の「PRIDE」はも少し静かで謙虚に深く製品に託す想いを表している。
この物語ほど大仰ではないものの、誠実にベストを尽くしてお客さまに満足していただけるよう惜しまない努力を継続していきたい。




 




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