2017年02月02日

アメリカファーストとノブレス・オブリッジ

  トヨタ自動車の業績が大きく影響する当社にとっても、騒がしいトランプ
  大統領の動向は大変気になるところである。
  ECを脱退した英国メイ首相とアメリカのトランプ大統領は親密な声明を出し
 
  たが、イスラム圏7か国の入国制限などの大統領令をはじめとする傍若無  
  人ぶりに、流石の英国もトランプ大統領を国賓としてエリザベス女王に謁見  
  することに非難の声が高まっている。          
  そもそも「アメリカ第一」という国単位の利己主義発言が、健全な”世の中”  
  に通用するはずはないと思うのだが、現実にトランプ氏が大統領になり、  
  イスラム圏からの入国制限に国民の半数が賛成するのだから、わから  
  ない。賛成した国民には、サルが怒ったという中国の故事「朝三暮四」  
  が重なるが、ここではリーダー側に立った感想を述べてみたい。    
               
  1982年に、イギリス領フォークランド諸島を巡ってイギリスとアルゼンチン  
  間で勃発した「フォークランド紛争」に当時23歳のアンドリュー王子が最  
  前線に赴いたことが話題になった。          
  階級が高く、庶民よりもよい生活をしている貴族は、国民を守るため    
  真っ先に戦場に駆け付け、最前線で生命を賭けて敵と戦わなければ  
  ならない。
  貴族の特権を維持するにはそれに見合う義務(ノブレス・オブリッジ)が
 
  伴うという精神がヨーロッパにはある。          
  マンハッタンに自社ビルを所有するトランプ氏も義務を果たそうという  
  つもりかもしれないが、自分さえよければという考え方からの発想では  
  本来の義務も品格も保てまい。            
  もし、自分ファーストが蔓延したら、電車・バスでお年寄りや体の不自由な  
  方に座席を譲る若者の光景も見られなくなるだろうし、ボランティア活動も  
  しぼんでしまいそうである。            
  そうならないことを信じ、寛容で多様性に富み、健全な精神と社会が
  アメリカと、全世界に取り戻されることを願ってやまない。
   
           




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